2006年06月14日
トップページ > 本のこと >末期ガンになったIT社長からの手紙
今朝、新聞を見ていて、気になる本の広告が目に付きました。
『末期ガンになったIT社長からの手紙』というタイトルの本です。
広告の中には「むちゃくちゃに仕事ばかりしてきた。金は貯まりに貯まった。だが、それにどんな意味があるのか?刻々近づく死のカウントダウン・・・」という風な文字が躍っています。
IT社長の本というと、上場して大儲けした人の、成功談ばかりでしたが、ちょっと衝撃的な感じがします。
で早速、ネットで調べて、注文してみました。
まだ届いていませんし、全くどんな内容かも分かりませんので、本や著者の話は置いておくとして・・・ちょっと思ったことを・・・
私は、早くに父親を癌で亡くしたこともありずっと、人間はいつ死ぬか分からない、と言うか自分は癌家系だから、多分早死にする、と思って生きています。
幸い、親父が癌を発病した46歳をアイアンマン完走出来る状態で迎えることが出来ました。
もちろん、なかなかいつ死んでもいい、と言うわけにはいかなくって、もし今死んだらと言うか、あと「3ヶ月の命」とか言われたら、家族のこととかすごく心配だし、耐えられるかどうか分かりません・・・
けど、いつ死んでも悔いがないように生きたいとずっと思ってきました。
トライアスロンをやっているのも、そうです。
苦しいからこそ、生きている証のような気がします。
死んでしまったら、苦しみも何も分かりませんから・・・生きていればこそ、命の燃焼を思いっきり感じられるのがトライアスロンの魅力でもあります。
ある意味、死と隣り合わせの部分もありますし(^_^;)
サバイバルとかそう言うのにもすごく興味があります。
目一杯生きる努力をするからこそ、満足と思える瞬間が来るのでしょう。
で、この本の広告にある「むちゃくちゃに仕事ばかりしてきた。金は貯まりに貯まった。だが、それにどんな意味があるのか?」という部分。
やっぱりこれは、経営者として引っかかりますよね〜
仕事は大事だし、仕事しないと生きていけないし、仕事が生き甲斐、会社を大きくするのが夢、って人もいっぱいいるし。
仕事をしている時が一番楽しければ、後3ヶ月の命でも仕事をしたらいいと思うし。
映画「キャスト・アウェイ」や「天使がくれた時間」などを観ても、仕事一筋の人生のむなしさを描いていたりするのですが、それはそれ、個人の価値観の問題ですよね。
決して、それが悪いとは思いません。
けど、例えば、私の周りでネット関連の仕事をしている人たちの中に「今は忙しいけど、もう少し時間が出来たら、もう少しお金に余裕が出来たら、あなた達のために時間を使うから、もう少し待って」と妻あるいは、夫、子供達にいいながら仕事をしている人たちがいっぱいいます。
また、もっとお金が出来れば幸せになれる、もう少し時間が取れるようになれば幸せになれる、と思っている人も。
けど、私はちょっと違うんじゃないかな?
と思います。
昔から、人は時間を作りたくって、努力してきて、何日もかかって移動していた、東京-大阪間が2〜3時間で移動出来るようになり、豊かになりたくって、それこそ昔の王侯貴族でも出来なかったような、生活が出来るようになっているのが、現在のこの国だと思います。
でも・・・なぜか、全然幸せにならないんですよね。
上場するような企業に、自分の事業を伸ばしても、自家用ジェットで移動出来るようになっても、おそらくそれは一緒でしょうね。
「もうちょっと」は、気づかない限り永遠に来ないと思います。
だから働かない分けじゃなくって、適当であきらめるわけでもなくって。
もちろん私も、自分なりに目一杯やってます。
けど、それ以外の部分も持っていたい、死ぬ時に仕事だけの人間で終わりたくない。
そんなことを、改めて、いろいろ考えてしまいました。
まだ、どんな本か読んでもないのに(^_^;)
投稿者 Sakurai : 2006年06月14日 22:03
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