西田刃物工房訪問
師走10日、熊本県の刃物鍛冶、西田大祐さんの工房に
お邪魔してきました。
来年1月に展示会を控えておられ、お忙しい中なのですが、
その展示会用の作品を作る様子を、取材させて頂きました。
今回は、折り返し鍛錬によるダマスカス造りと、ダマスカスに
割り込んでナイフにしていく工程を撮影。
一から鍛造して、ダマスカスを作る職人さんは数少なく、
とても貴重な撮影が出来たと思います。
その様子を、こちらで簡単にご紹介・・・
まず見せて頂いたのは、鋼と鋼を合わせて造るコアレスダマスカス。
白鋼+青鋼+白鋼+青鋼の4枚の鋼を切出し重ねます。
炉で赤め、
ハンマーで叩いてくっつけ伸ばしていきます。
さらにベルトハンマーで叩き伸ばし・・・
タガネで切り込みを入れ
ハンマーで折り曲げ、また炉で熱し
叩いてくっつけ、また伸ばして曲げてくっつけて・・・
と何度も繰り返します。
青白コアレスは、この行程を何度も繰り返した後ナイフの形にしていきます。
その次に、見せて頂いたのは、鋼+軟鉄+青鋼を折り返し鍛錬して造った
ダマスカスに、白紙一号鋼を割り込むダマスカス本割込ナイフの製作。
上のダマスカス造りのように、造ったダマスカスを母材としてそれをタガネで
割り込みます。
そして、白一鋼を挟み込みます。
それを炉で熱し、叩いて鍛えていきます。
さらにベルトハンマーで叩き伸ばし、形作っていきます。
そうして、ナイフの形に仕上げていきます。
ざっとほんと簡単に写真で紹介しただけですが、とんでもなく技術と手間の
かかる作業です。
その後、焼き入れや研ぎ、柄付け、シース(ケース)造りなど、1丁のナイフを
造るのには、まだまだたくさんの工程があります。
手間を惜しまず、ご自身の手による本割込、鍛造にこだわって刃物造りを
される西田さん。
これからも西田さんが造られた素晴らしい刃物をご紹介していきたいと思っています。
西田さんが鍛えた、包丁・ナイフなどはこちら
http://www.ehamono.com/washiki/nishida/index.html
です。
詳しい様子は、後日動画などでご紹介いたします(^_^)