高橋和己特殊鑿製作所さん
所々に、雪が残る寒い日でしたが、日本剃刀を造ってもらっている、三木市の『高橋和己特殊鑿(のみ)製作所』さんを訪問してきました。
こちらは、明治中期から、四代にわたって木彫り鑿(のみ)や、特注の特殊鑿を造っている鍛冶屋さんです。
現在は、三代目で伝統工芸士の高橋和己さんと、四代目の典三さんが仕事をされています。
『高橋和己特殊鑿(のみ)製作所』さんのホームページをご覧頂くと分かると思いますが、四代目の典三さんは、すごく研究熱心な方で、独自でたたら製鉄をされたり、いろんな刃物を造られたりしています。
仕事場にはたくさんの、鋼材や材料などが並べられていました。
こちらは、火造りをする鍛冶場、鋼の色を見るために薄暗く、裸電球が一つ付いているだけです。
残念ながら、この日は火造りはしていませんでした。
こちらは、焼き入れ用の火床とふいご。
その隣には、水温が安定するよう土中に埋められた水槽があります。
一通り、仕事場を見せて頂いた後、事務所でいろいろお話を伺いました。
特注の鑿を中心に、彫刻刀や、薄い刃物から、鉋その他いろんな刃物を、造っておられます。
昔からの手法を守り一つずつ丁寧に、手造りしてきたからこそ出来るのでしょうね。
すごく細かいところまで、こだわって造っておられるのがよく分かります。
玉鋼と、玉鋼で造った日本剃刀です。
玉鋼から現在の普通鋼の話までいろいろお伺いしましたが、ほんとすごく興味深かったです。
伝統工芸士の認定証など・・・
槍鉋や、特殊のみの数々・・・
話は、天然砥石のそれぞれの研ぎ感や、「いい砥石とは」と砥石談義にまで・・・
経験に裏付けされた、幅広い蘊蓄をお伺いしました。